みなさん、こんにちは
以前、自転車事故にあったおさちです。
通勤時間に起きた事故だったのですが、足を骨折し、治るのに半年近くかかりました。
その間、満員電車に乗れなくて毎朝7時半に出勤したり、旅行をキャンセルしなければいけなくなったり、会社の人に迷惑をかけたり、本当につらい思いをしました。
保険会社の対応もあまりよくなく、慰謝料ももらえるかとても不安でしたが、しっかりと対処をしたおかげで、お金の面で医療費も通院費も慰謝料も全て受け取ることができました。
同じような境遇の人や、これからもし起きたときのための心得として、今回は私の体験談をもとに自転車事故にあった時の対処法をご紹介したいと思います。
私が自転車事故にあった時の状況
まず、私が自転車事故にあったときの状況をお話します。
私の場合は自転車同士の事故です。
とある朝、いつもと同じように、通勤のため自転車で駅に向かっていました。
高校のすぐ近くを通るので、スピードはあまりださずに走っていました。
まっすぐ進んでいると、曲がってこちらの道に出てくる高校生が数人いたので「止まれ」のマークで一旦停止しました。
そのとき突然、猛スピードで向かってくる2人の高校生がスピードを緩めないまま曲がってきて、そのうちの一人と衝突しました。
私からみて左正面に突っ込まれ、あまりの勢いに私だけ吹っ飛んでいきました。
ぶつかってきた高校生は、すぐ駆け寄り「大丈夫ですか、すみません」と声をかけてくれたので、学生証を出してもらうのも可哀そうかな?と思って、その時は「大丈夫です。気を付けてね」と言って、ひとまず別れました。
そこから自転車でまた走り出した訳ですが、自転車はギーギー言ってうまく進まず、足もどんどん腫れてきて、あまりに痛かったので「もしかして折れてる?」と不安になり、会社には行かずそのまま、整形外科に駆け込みました。
すると、足の一部が複雑に骨折しており、くっつくかも分からないと言われたのです。
ひとまず会社に電話して、状況を伝えましたが「治療はどのくらいかかるのか」「お金がたくさんかかるのでは」「仕事はどうなるのか」と不安だらけになりました。
結果は、治療に半年近くかかり、なんとか日常生活に不便なく暮らせるようになりました。(今では走ったりもでき、ほぼほぼ元通りになりました!)
私が自転車事故でとった対処法
異変を感じたので”すぐに”病院へ行った
事故にあった後って、頭が混乱していて「大丈夫かも」と思ってしまいがちです。
しかし、少しでも身体のどこかに違和感を感じたらすぐに病院へ行ってください。
私は、通勤途中だったのでそのまま会社へ行くかすごく悩みました。
ですが、もし骨折など体に異常があった場合、それを証明してくれるのはお医者さんです。
さらに、その後、事故の対応をしていくにあたって必要となるのは「お医者さんからの診断(診断書)」です。
また、早く治療した方が良いので、事故にあったときは、我慢せずまず一度病院へ行くようにしましょう。
事故にあった相手の身元を確認した
この自転車事故で、「相手の身元を確認せずに別れた」ことが私の反省点です。
事故にあった場合は、必ず相手の身元を確認するようにしましょう。
なぜかというと、大きなケガをしてしまった場合、治療費がかかってきます。その事故が自分のせいではないのに、費用がぜんぶ自己負担になったらつらいですよね?
もし相手の行動によって起きた事故なら、なるべく自己負担は避けたいと思います。
そのためにも、事故にあったらまず相手に身元を確認するようにしましょう。
さて、身元確認をせず別れた私の場合はどうしたかというと、すぐさま、ぶつかった女の子の高校に電話をして、状況をお伝えしました。
「今朝、生徒さんと自転車で衝突をしました。そちらの生徒さんはすぐに心配してかけよってくれたので、その場では別れたのですが、病院へ行くと骨折しておりました。
治療費なども多くかかってくることになるので、生徒さんと連絡を取りたいと思っています。もしよければ一度、呼びかけていただけませんでしょうか。
保険などに入っていたら、その保険で治療費などのご相談もできると思います。」
このように、学校側に伝えると快く確認をとってくれ、その生徒さんもすぐに名乗り出てくれて、スムーズに連絡をとることができました。
また、学校として自転車保険に全員加入しているということを聞き、胸をほっとなでおろしました。相手が自転車保険に入っていれば、その子のお家に負担してもらわなくていいし、保険会社から費用をまかなってもらえると思ったからです。
私のケースは非常にラッキーで、相手の身元がすぐに分かりましたが、もし道端で知らない人とぶつかって、連絡先を知らないまま終わってしまうと本当に泣き寝入りという形になってしまいます。
ですので、自転車事故にあった場合は、相手の連絡先を必ず確認するようにしましょう。
自転車事故の相手と一緒に警察へ行った
自転車の事故というと、車などに比べて軽く見られがちですが、自転車も軽車両として「車両等」の扱いになります。
なので、自転車事故で警察に行くことはまったくおかしいことではなく、むしろ警察にはきちんと行くべきです。できれば、事故があったらそのときに警察をよぶのが一番良いです。
私の場合は相手が学生さんだったので、相手の親御さんと一緒に警察に行きました。その時に、お互いの自転車をもっていき警察の方に状況を見ていただきました。
まず、相手の生徒さんは無傷で私が骨折。
私の自転車の前輪は曲がっており走行不可能、相手の自転車は無傷。
という状況であり、なおかつ生徒さんも自分が悪かったといってくれたので過失割合は「私:相手=0:10」という形ですぐに落ち着きました。
過失割合とは、発生した交通事故に対する責任(不注意、過失)の割合のことです。
後で説明しますが、これが保険金をいただく上で重要になってきます。
そして、警察に届け出をし、交通事故証明という形で「これは交通事故ですよ」という証明書を発行してもらいました。
そして、相手の親御さんとご連絡を取る形で進めていくことにして、生徒さんが加入していた保険会社からの連絡を待つことになりました。
壊れた自転車は捨てずに、写真を撮っておいた
まず、壊れた自転車の写真を撮っておきました。壊れた部分を重点的に撮影しておくようにします。
これは後で保険会社に提出する上で必要になると思ったからです。
また、その自転車が一番の事故の証拠になるので、手続きのすべてが終わるまではいくら壊れていても、捨てずにとっておくようにしました。
損害保険会社とは基本的に「書面」でやり取りをした
その後、保険会社から連絡があったのですが、保険会社の態度があまりよくなくてやり取りにものすごくストレスを感じました。
まず、過失割合を警察の元で、相手との合意の上「あちらに100%の責任がある」という形になったならば、損害保険会社から全額払われるのが筋です。
ですが、その上をいくら伝えても、過失割合が分からないからお支払いできるか分からないというんです。
相手のお母さんも損害保険会社に何度も連絡してくれたのですが、損害保険会社は「そんな連絡がない」と嘘ばかり言います。しかも高圧的な話口調。
とりあえず、事故のあった自転車の写真を送り(これは必須です)、電話もうまくつながらなかったので、ひとまず治療し始めて一か月経ってからかかった治療費と通院費を送りました。
すると、何の連絡もなくいつの間にか請求した金額が全額が銀行に振り込まれていました。(連絡しないなんてマナーが悪すぎる。。。)
その後も、治療費を1~2か月ごとに書面で送り、治療の進捗も全て書面で送るようにしました。
書面で送ることによって、ストレスもなくなりましたし、言った言わない問題にはならなくなったので、書面でのやり取りにして正解だったなと思います。
自分で治療費・通院費などの詳細を書いたエクセル表を作成した
保険会社からは、かかった通院費や治療費を送るフォーマットの紙が送られてくるのですが、書ける数や項目があまりに少なくて困りました。
新しく紙をもらうのも一つの手ですが、私の場合は長期間、病院へ通っていたので、治療費と通院費を漏らさず詳細に書くために、このようなエクセル表をつくりました。
ここに、タクシー代から通院費、治療費、診断書代などをすべて事細かに書いて、別紙に領収書を全て貼って送付しました。
フォーマットはありますが、内容がきちんと分かれば他でも問題ないようです。
バス代は証明できるものがないので、どこからどこまで通勤のために利用していくらかを書くという形でOKでした。
治療中にかかった病院やタクシーの利用で貰った領収書は必ず全て大切に保管しておきましょう。保険会社へ送るのは、コピーで大丈夫です。
「日弁連交通事故相談センター」の無料相談に電話した
保険会社は、慰謝料などの支払いをなるべく抑えようとする傾向があります。現に私のときも示談は完了しているのに「過失割合があなたが0とは限らない」と言われました。
さらに私は、事故にあったのは初めてで法律のことも何もわからず、慰謝料の相場なども分かりませんでした。
そこで、「日弁連交通事故相談センター」というところで無料で相談にのってくれると聞いたので、日弁連交通事故相談センターに連絡し慰謝料や法律について教えてもらいました。
法テラスの方は、無料相談ではありましたが、事故の状況なども詳しくきいてくれて、法律についてや、今後の流れも分かりやすく説明してくれました。
一人で不安に思っていたので、日弁連交通事故相談センターの無料相談はとても助かりました。
こちらが素人だと知識がないことから、不利な条件を押しつけられたりすることもあるので、しっかりと自分で確認するようにしましょう。
慰謝料に関しての手紙を事前に添えて送った
全ての治療費と「通院が終わりました」という書面を送ると、保険会社は慰謝料の計算に入ります。
保険会社は、最初「通院日数で慰謝料の計算をします」と言っていました。
骨折なので、経過観察も多いですし毎日のように病院へいく訳ではありません。それなのに通院日数で計算されては、あまりにも損だなと思ったのです。
そこで、自分がその半年間で苦労したことや辛さを書面におこし、保険会社に「通院日数ではなく通院期間と半年間の本当に苦労した状況を踏まえて計算してほしい」旨を伝えました。
保険会社の方も一人の人間なので、責めるように言うのではなく、あくまで冷静に丁寧に状況を伝え、「ぜひ考慮していただきたい」という形で伝えました。
すると、後日届いた損害賠償額計算書には
「肉体的・精神的負担を考慮して、前日慰謝料期間とさせていただきます」「今回の経過を鑑み、慰謝料を情報修正します」
という風にかかれ、保険会社と揉めることなく、弁護士さんに教えていただいた相場くらいの金額を慰謝料としていただくことができ、無事に解決することができました。
自転車事故に関して伝えたい大切なこと
事故にあったらなるべく感情的にならず、冷静に対応する
事故にあったら、パニックになったり相手に腹が立つこともあるかもしれません。保険会社にイライラすることもあるかと思います。(私もありました笑)
ですが、なるべく冷静に落ち着いて対応することを心がけましょう。
人間同士でのやりとりになるので、なるべく揉めずにスムーズに話し合いが出来たほうがお互いに良いですよね。
私は冷静にやり取りをして、記録に残すために今回は「書面」という手段を取りました。
もし相手とどうしても話にならない場合は弁護士に頼るのも一つの手です。
治療中にかかった費用の明細などは、全てとっておく
保険会社は「きちんと証明できるもの」があれば、基本的にはお支払いしてくれます。逆にいうと証明できるものがなければ、お金が出ない場合がほとんどです。
私が保険会社からもらった書類には「診断書代は出ません」と書いてありましたが、保険会社に対して提出するものなのに、出ないのはおかしくないか?と思って、それも領収書と請求したらもらえました。
また、休日の移動にかかったタクシー代もきちんと領収書を提出したら、お支払いしてくれました。
なので、かかった費用が証明できるものは必ず保管しておいてダメ元でも提出してみましょう。
原本をおくると、他で必要なときに手元になくなってしまうので、原本のコピーを送るのがポイントです。
自転車の事故だからといって軽く見ない
自転車というと車の事故に比べて、軽く見られがちですが、自転車事故によって後遺症が残ったり、亡くなった方もいます。
自転車もスピードを出してぶつかると本当に危ないので、もし事故にあったときは迷わずに警察に頼ってください。
「自転車の事故くらいで、、、」と放っておくと、後で自分が辛い思いをしてします。
自分と相手を守るために「自転車保険」には入っておく
自転車を利用していると事故の被害者だけではなく、加害者になる可能性もあります。
今回の私のケースも、相手が自転車保険(賠償責任補償)に入ってくれていたおかげで、その子に負担をかけることもなかったし、保険会社の金額で全てまかなうことができました。
本当に入ってくれててよかったなと思います。
自転車保険は、月103円~程度で加入できるので、ご自身もご家族も必ず加入しておくようにしましょう。
もし自分が被害者になったら「最後まであきらめないで」
この事故の話を友人にすると「私だったらそこまで頑張れない。絶対泣き寝入りしてるわ~」と言われます。
確かに、レシートを全て保管して送ったり、かかった費用を計算したり、示談交渉をしたり保険会社とのやりとりも正直すごくしんどいです。
ですが、事故にあって仕事に支障が出たり、プライベートも思うように動けないというのは本当につらいことです。周りにも相当ご迷惑をかけます。
そんな辛い思いをしたからこそ、あきらめずに最後まで自分が納得のいく形になるように頑張った方が良いです!!経験者は語る、です!
自分には責任がないのに、お金を払って損をしてしまうことは本当に悲しいです。
また、通勤時の事故であれば労働災害と認識されて、国からの補償を受けられるケースもあります。
わからないことも多いかと思いますが、もし事故にあったときは、ぜひ無料相談を活用して弁護士さんに助けてもらうのが良いと思います。
少しでも、自転車事故にあって困っている方の参考なれば幸いです。